住まいのご検討をされているみなさまにとって、ご予算のことや、プランのことなどいろいろなお悩みがあると思います。
その中でも、多くの方々が悩んでいらっしゃることは…、土地探しではないでしょうか。
そんな、みなさまのお悩みに少しでもヒントになればと思い、土地探しのコツや土地の見方などをご紹介させていただきます。
ご希望のエリアのとある場所に、下図のような分譲地が販売されていると仮想してください。
あなたなら、どの土地をお選びになりますか?
あなたは、どの土地をお選びになりましたか?
各土地にはそれぞれ特徴がありますので、どれがいいかな?とお悩みになったと思います。
土地の広さも金額も違いますので、何で選べばいいかホントに悩みますよね。
不動産屋さんの話を聞いてみるのもいい方法ですが、一般的に、不動産屋さんに相談に行くと、
「土地はね! やはり整形地といって四角い方がいい家が出来るよ!」とか
「土地の価値は、道路付けと言って、南道路がそりゃ~一番! 角地もいいよ ね!」
「土地は安ければいいってもんじゃないよ! 一生住むんだから陽当たり重視ですよ!」
「横にアパートがあるけど、そんな高い建物じゃないから気にしなくていいよ!」
などのお話をしてくれます。
これは、土地の価値としてのお考えで、とても正しく、お客様のことを考えてくれている意見ですよね。
ところが、お話しを聞いてはみたけれど、「やっぱり、どれを選んでいいかわからない…。」になりがちです。
一方、建築をお世話する住宅会社や、設計事務所の方々に相談するとこんなことを言ってくれます。
「私たちはその土地に建てる建物で土地の価値も変わってくると考えています。」
えっ? どういうこと?? とお感じになられたと思いますが、本当にそうなんですよね!
その詳しい話に入る前に、ここで、それぞれの土地の特性について考えてみたいと思います。
➀A区画、62.77坪の大きさで1253万円。北西の角地でほぼ四角の整形地です。
みなさまもご想像できるように、制約を受けずに、素敵で住みやすそうな、いい住まいが作れそうです。
角地だけあって、隣家との距離も取れそうですし、風通しも良さそうです。
価格は2番目に高い土地で、予算によっては建物の大きさを縮小する必要があるかも知れません。
2方向で道路に接していますので、駐車場が作り易く住まいのプランニングもしやすい反面、外構費用に予算がかかる可能性があります。
➁D区画、64.59坪の大きさで1312万円。南西の角地ですがちょっと変形地です。
分譲地の中で、一番価値の高い土地と言えるでしょう。
南西角地の陽当たりが最高の土地で、南側に大きなサッシを付けて、明るくて暖かい住まいができそうです。東側が少し変形していて、使えない可能性がありますが、物置などを置くにはいい場所になります。
反面、住まいのプライバシーは確保しにくい為、道路を歩く不特定多数の人々の視線が気になります。
人目が気になるご家族さまには不向きかも知れません。住んだ時のことも考えておくといいですね。
③C区画、67.66坪の大きさで1218万円。西接道の東西に細長い土地です。
一般的な四角い企画住宅などが建てやすい土地で、建築コストを抑えやすいです。
土地が細長く南北が狭いことから、土地代金が安く設定されていますので、土地と建物を合わせた総資金を低く抑えられる利点があります。周囲の建物に注意して建物の配置をしておく必要があり、ひとつ間違うと、お庭の部分がほとんど無くなり陽当たりが心配な住まいになってしまいがちです。
配置計画には特に気を付ける必要があります。
④B区画、62.41坪の大きさで1188万円。北接道の変形地です。
この土地は変形しているのに加え、南東方向にアパートが建っています。南側に建物が建ってしまうと、アパートもあり陽当たりが心配な土地です。
変形地でもあることから、価格は最低金額が設定されていますので、陽当たりのいい設計ができた場合は、一気に優良な土地に変化します。
南側のC区画の土地の東側が変形しているので、建物が建つ可能性が低い為、南面の開放性は見込める土地になっています。
以上のように、各々の区画に特性がありますので、その特性を生かしてプランニングを行い、土地を生かして、価値を上げていくのが「プロ設計士の技」になります。
土地の難点をカバーし、ご家族の住まわれたい姿を追求してくれるので、土地探しは住宅のプロに任せた方が、より良い、予算にあった「無理のない建築計画と土地探し」が実現できます。
最も条件の悪そうなB区画での実例をご紹介します。
B区画の難点は、土地が変形していることと陽当たりが悪そうに感じるところでした。
この区画を、少し角度をかえてみてみると、以下のような建物計画が可能になります。
B区画の難点を利点に変える方法の一例
下図のように北西道路を北側にして土地を見てみると、南側に広がりがあることに気づきます。そして、北に平行に建物を配置すると、変形だった土地が、南側の建物や敷地境界までの距離が長くなり、陽当たりの心配がなくなってきています。
アパートに関しても、アパートまでの距離が長くなり、建物が斜めに向いたことで、視線も気にならなくなっています。最も価格が抑えられた土地に陽当たりやプライバシーを確保できるプランニングにより、見事に土地の難点をカバーしています。
このような方法で「土地の価値を高めてくれる」住宅のプロに土地探しを頼んでみては如何でしょうか?
予想もしてなかった、お買い得物件に出会えるかも知れませんね!